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(イタリア講師のコメント 1)生食用ぶどうを見て・・・

まだ収穫作業に忙しい方も、ひと段落ついた方もおられると思います。改めて、8月末にお招きした、イタリア・トリノ大学のマッテオ・モンキエーロ教授が、県内ぶどう園をめぐった際にいただいたコメントのうち、特に印象深いものを、今後何回かに分けて紹介していきます。

コメント1 「このような素晴らしい生食用ぶどうをつくるということは、多くの試験研究データに支えられているのだろう」

 

まずは、教授からいただいたエールから紹介します。

教授に生食用の「ナガノパープル」の栽培状況を見ていただき、また、食べていただいた後、このコメントをいただきました。続けて、「生食用ぶどうをつくる技術的体系があるのだから、ワイン用ぶどうも更にうまくつくりこなすことが可能だろう」とエールをいただきました。栽培技術者の一人として、たいへん勇気づけられました。

私自身、ワイン用ぶどうの栽培管理の意味を説明する際に、生食用ぶどうの研究で得らえた「植物生理」のデータを引用することがあります。また、生産者やワイナリーの栽培担当の皆さんと畑でお話ししていると、この技術や植物体の反応は生食用ぶどうのあのデータにあてはめられるかも、と思うことが多くあります。もちろん正確にはワイン用ぶどうで試験しないとわからないことや生食用と異なる生理も多いでしょうが、ぶどう同士なので応用できる部分は多いと実感します。

県の農業試験場では今年から、気象とワイン用ぶどうの生育についての調査を、ワイナリー・生産者・農業改良普及センターの協力を得て開始しました。また果樹試験場では、皆さんに成果として報告できるようデータの収集に取り組んでいます。

皆さんから寄せられるコメントや相談は、どんなささいなことでも貴重なデータとなっていきます。ぜひ今後とも、このホームページなどに情報をお寄せ下さい。

(ホームページ管理者 農業試験場 中澤)