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高温に対する今後の農作物の栽培管理について

 令和4年4月4日に気象庁から発表されました「高温に関する早期天候情報(関東甲信地方)」によりますと、関東甲信越地方の向こう2週間は、南高北低の気圧配置となり、暖かい空気が流れ込みやすいため気温が高い日が多く、10日ごろからはかなり高くなる可能性があります。

 つきましては、以下に示す果樹全般に関する技術対策を参考に
適切な栽培管理行っていただきますようお願いします。

 

1 生育状況

(1)果樹試験場(須坂市)の「ふじ」の発芽は3月31日で平年より1日遅い。「川中島白桃」の発芽は4月4日で平年より5日遅い。

また、南信農業試験場の日本ナシ「南水」の発芽は4月4日で平年より2日遅い発芽である。

(2)今後の高温により、開花が早まると予想される。

 

2 今後の管理

(1)病害虫防除

発芽期以降の生育ステージは早くなることが予想されるので、防除が遅れないように準備する。

(2)かん水

乾燥が続く場合はかん水を行う。なお、稲わらなどのマルチは当面は行わず、晩霜害の危険がなくなってから敷く。

(3)人工受粉

生育が早まると、開花と訪花昆虫の活動時期がずれて結実不良を起こすことがあるので、人工受粉を励行する。人工受粉に必要となる採花や開葯作業は遅れないように注意する。

なし、核果類(もも、すもも、おうとう等)では、生育が早まると開花時期の品種間差が小さくなり、受粉作業が集中する。限定受粉の実施など、効率的な作業を行うよう注意する。

開花期間中に凍霜害があった場合は、被害が軽微な花や遅れ花に受粉を行う。

3 凍霜害対策 

生育が前進し、凍霜害のリスクが高まるため、防霜ファンの点検、燃焼資材の準備等を行う。